JCX シリーズ第1戦 取手ステージは小坂光と唐見が優勝
茨城シクロクロス 第2戦 取手ステージ 「Ibaraki Cyclo-cross Toride supported by TREK」 (UCI C2)
2017.10.10
いよいよ今季のJCXシリーズが10月9日(月・祝)、茨城県取手市にて動き出した。今年からUCIレースに昇格した茨城シクロクロス第2戦には、全国各地から多数のエリートレーサーが集結。エントリーカテゴリーやキッズレーサーも含めれば総エントリー数は493人と大盛況で、JCXシリーズがエントラントから大きな注目を得ていることが伺える。この日の会場は好天に恵まれ、大多数のエリート選手たちがバイクや背中にボトルを装備する暑さの中で熱戦が繰り広げられた。
関東勢を中心に87名がエントリーした男子エリートは、MTBのCoupe du Japon妙高で表彰台に乗るなど好感触を掴んでいた小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)の主導で幕開ける。パワーが求められるコース上では高速レースが展開され、地脚に秀でる選手がパックを率いる一方、テクニック派の選手達は苦しい戦いを強いられることとなった。
小坂と前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)がペースメイクする先頭グループからは一人、また一人と人数が減り、中盤までに中里仁(Speedvagen Family Racing)を含めた3名に絞り込まれる。するとライバルの様子を冷静に観察していた小坂がアタックすると、まずは中里が、次いで前田が遅れて勝負あり。そのまま残り周回を独走した小坂がJCX開幕戦で勝利を飾った。
2位争いは脚攣りでペースを落とした前田に中里が追いつき、勝負権は2人に委ねられる。互いにペースアップを試みるも振り切るには至らず、最終ストレートでの一騎打ちの末に前田が先着。スプリント中のバンプの処理の差が結果に現れたという。4位には残り1.5周で抜け出した元全日本TT王者、中村龍太郎(SNEL CYCLOCROSS TEAM)が入った。
17名が出走したCL1では、スタート直後から地脚で他を圧倒する唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)と今井美穂(CO2bicycle)の2人が抜け出す展開に。「今日は唐見さんのコースだったので、どこまで付いていけるかが課題だった」と振り返る今井に対して、唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)は先頭に立って淡々とペースを刻んでいく。2周目の長いストレートで今井が遅れると、後は唐見の独壇場。そのままテンポを刻み、この大会2年連続勝利を飾った。
次戦は、来週10月15日(日)に広島県立中央森林公園で開催される。
小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)
コース的にあまりバラけないだろうと予想していたのですが、その通りの展開になりました。相手を観察しながら進めていたのですが、(中里)仁がコーナーで苦戦していること、(前田)公平にミスが目立ってキツそうにしていることに気づいてアタック。自分で決めたいタイミングでレースを決定付けられたのが良かったですね。中国2連戦ではあまり上手くいかなかったので安心できました。もちろん今年の目標は全日本ですが、今年は国内UCIレースが増えたので、世界選手権で有利に進める上でもUCIポイントを重ねていきたいと考えています。
唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
今日はちょっとバテてしまいました。30分くらいで腕が上がってしまいペースが落ちたのですが、今日は勝ちだけを目指してきたので結果的には良かったですね。後続とどのくらい差を付けられるかが自分のテーマだったのですが、他の選手は私よりもテクニックがあるので、直線で離しても差を詰められたりと若干苦しかった。今年は全日本選手権でしっかり勝負に絡む目標があるのですが、そのためにはもっとテクニックを磨かないといけません。そこまでにレベルの上がるJCXレースを上手く利用して、身体の使い方などを上達させていければと考えています。
男子エリート (2.5km x 11周)
1. 小坂 光(宇都宮ブリッツエンシクロクロスチーム) 1:01:58
2. 前田 公平(弱虫ペダルサイクリングチーム) +0:28
3. 中里 仁(Speedvagen Family Racing) +0:29
4. 中村 龍太郎(SNEL CYCLOCROSS TEAM) +1:10
5. 重田 兼吾(Team CUORE) +1:12
6. 國井 敏夫(MilePost BMC Racing) +1:12
7. 斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT) +1;27
8. 織田 聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) +2:03
9. 宮津 旭(PAXPROJECT) +2:16
10. 門田 基志(TEAM GIANT) +2:20
女子エリート (2.5km x 7周)
1. 唐見 実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) 43:37
2. 今井 美穂(CO2bicycle) +1:38
3. 西山 みゆき(ToyoFrame) +2:56
4. 西形 舞(TRC PanamaReds) +2:59
5. 坂本 沙弥(TeamCUORE) +3:19
6. 福本 千佳(Live GARDEN Bici Stelle) +3:38
7. 上田 順子(ダム部) +4:07
8. 林口 ゆきえ(Live GARDEN Bici Stelle) +4:20
9. 松本 璃奈(TEAM GRM) +5:03
10. 智野 真央(SNEL CYCLOCROSS TEAM) +5:16
フルリザルト
text:So.Isobe
photo:Satoshi Oda