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世界選壮行レース・次回全日本開催地のJCX宇都宮 小坂、重田を下した武井亨介が勝利

宇都宮シクロクロスシリーズ 第3戦 道の駅うつのみや ろまんちっく村ステージ 2016.1.17

宇都宮シクロクロス最終戦。次なる全日本選手権開催の場で行われたレースで、小坂光らを下した武井亨介が勝利。表彰台では世界選に向かう小坂への熱いメッセージが飛んだ。



C1レースがスタート。小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)が先頭に出る: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

C1レースがスタート。小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)が先頭に出る: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz



C1スタート。58名が第1コーナーになだれ込む: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

C1スタート。58名が第1コーナーになだれ込む: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

パワーとテクニックを要する3段キャンバー: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

パワーとテクニックを要する3段キャンバー: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

冷静に展開を見極める武井亨介(FORZA・YONEX): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

冷静に展開を見極める武井亨介(FORZA・YONEX): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

月末に控える世界選手権への選抜メンバーも発表され、トップレースへの注目が高まる国内シクロクロス界。そんな中、栃木県宇都宮市では宇都宮シクロクロス最終戦が開催された。

会場となった宇都宮市の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」は、東北自動車道・宇都宮インターから5分という好立地が特徴で、46haという広大な敷地内には1000台もの無料駐車場や、温泉施設、クラフトブルワリーもある、自然豊かな場所。次なる全日本選手権の開催地であり、そのプレレースとして多くの参加者と、地元の自転車熱を感じるにふさわしいだけの観客が詰めかけた。

広い敷地を存分に使った2.8kmのコースは、監修の菅田純也氏によれば「高速かつテクニックの差がつく」もの。連続キャンバー登り、コンパクトなつづら折れが続くダウンヒル、キャンバーを大きく上下するスラローム、高速のストレートなど様々な要素が組み合わされ、レースを終えた参加者からは「楽しい!」という声を多く聞くことができた。

最上位カテゴリーのC1に集結したのは、世界選前の地元レースで弾みをつけたい小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)を筆頭とした、全日本選手権さながらのメンバーたち。多数のギャラリーがコースサイドを囲む中、号砲と共にレースが始まった。

ホールショットを決めた小坂光に続いたのは、丸山厚(BOMA RAICING)や前田公平と中原義貴の弱虫ペダルシクロクロスチームコンビ、武井亨介(FORZA・YONEX)、そして重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学)というメンバー。その後ろには小坂正則と兼子博昭のスワコレーシング勢と斎藤朋寛(RIDELIFEGIANT)が続く。



応援団の後押しを受けて走る小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

応援団の後押しを受けて走る小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz



キャンバーセクションで武井亨介(FORZA・YONEX)が後続に差をつける: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

キャンバーセクションで武井亨介(FORZA・YONEX)が後続に差をつける: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Visio FILMz

武井亨介(FORZA・YONEX)が後半にリードを奪う: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

武井亨介(FORZA・YONEX)が後半にリードを奪う: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

2選手に食らいつき3位に入った重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

2選手に食らいつき3位に入った重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

先頭6名は崩れずに2周目をこなしていたが、キャンバーを斜めに切り返す区間で小坂光が杭に引っかかり落車。少し時間を掛けて先頭集団に復帰したものの、このミスが後々の展開に響くことになる。

先頭集団からは丸山と中原、そして前田が遅れ、武井と小坂光が重田を引き連れて距離を消化していく。すると残り2周回、「ついていくだけで精一杯だった」と言う重田が先頭に立つ。この動きをきっかけにレースが動いた。

次いで「ペースに問題は無く、力を貯めながら走ることができた」と言う武井が踏み込み、キャンバーセクションで先頭に立つと、3番手にいた小坂との差が開く。ゴールに向けて逃げ始めた武井に対し、「落車からの復帰で脚を使ってしまい、思うようにペースも上げられなかった」と言う小坂は10秒差を詰められず、これが決定打に。

武井は観客とハイタッチでストレートをこなし、ゴールラインでは力強いガッツポーズが決まった。

小坂と重田に「今日の武井さんは力があった」と言わしめるほど、冷静に、そして圧倒的にレースを進めた武井。「難しいキャンバーセクションでギアを掛ければ離れるのは分かっていた。機材を壊さないよう慎重に展開しました」とレースを振り返る。

そして若い選手に対しては、「世界に出れば、僕くらい踏む選手はごまんといる。もっと積極的な走りでチャレンジしてほしい。僕は若い選手の踏み台になりたい」とも。世界選に向かう小坂光には「世界選を完走して、今日ここに集まってくれたファンを沸かせて下さい。行ってらっしゃい」と熱いエールと共に表彰式を締めくくった。



力強いガッツポーズでゴールに飛び込む武井亨介(FORZA・YONEX): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

力強いガッツポーズでゴールに飛び込む武井亨介(FORZA・YONEX): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz


CL1クラスがスタート。今井美穂(Cycluclub.jp)がリードする: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

CL1クラスがスタート。今井美穂(Cycluclub.jp)がリードする: photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

後続に1分差をつけ圧勝した武田和佳(Liv): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

後続に1分差をつけ圧勝した武田和佳(Liv): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

C2で圧勝し、世界選に弾みをつけた織田聖(Above Bike Store Cycle Club): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

C2で圧勝し、世界選に弾みをつけた織田聖(Above Bike Store Cycle Club): photo:Satoshi.Oda/Kasukabe Vision FILMz

宇都宮シクロクロスシリーズの各カテゴリーチャンピオンたち

宇都宮シクロクロスシリーズの各カテゴリーチャンピオンたち



壮行サイン会でファンサービスを行う小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)と織田聖(Above Bike Store Cycle Club)

壮行サイン会でファンサービスを行う小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)と織田聖(Above Bike Store Cycle Club)

日本代表チームの澤田監督がファンへの感謝を語る

日本代表チームの澤田監督がファンへの感謝を語るまた、この日は世界選に向かう小坂光と、織田聖(Above Bike Store Cycle Club)の壮行試合とあって、C1のレース前にはサイン会が開催され、寄付金が日本ナショナルチームの澤田監督へと渡されている。

C2クラスで大久保陣(宇都宮ブリッツェン)と岡篤志(SPACE ZEROPOINT)を向こうに回して圧勝した織田は、「日本人最高順位を狙うと共に、常に楽しく走ることを忘れないようにしたい。飛べるところは飛びます。普段の自分の走りを見せられるよう頑張ります」と意気込みを見せた。

昨年のジャパンカップシクロクロスを皮切りに、今年は全3戦のシリーズ戦と、巧みなコース設定と地元の自転車熱に後押しされ、瞬く間に人気を得た宇都宮シクロクロス。

次なる全日本選手権もほぼ同様のコースレイアウトで開催されることが決まっており、コースを監修した菅田氏も好感触を得ていると言う。まだレースの続く国内シクロクロスだが、既に来シーズンの宇都宮シクロクロスに期待する声も大きくなっている。

text:So.Isobe / cyclowired

Photo:Satoshi.Oda / Kasukabe Vision FILMz


RESULT

エリート男子 9周回

  1. 武井亨介(FORZA・YONEX)1h00’07”
  2. 小坂光(宇都宮Blitzenシクロクロスチーム)+02”
  3. 重田兼吾(Team CUORE/順天堂大学)+03”
  4. 前田公平(弱虫ペダルシクロクロスチーム)+04”
  5. 丸山厚 (BOMA RAICING)+50”
  6. 中原義貴(弱虫ペダルシクロクロスチーム)+1’16”
  7. 小坂正則(スワコレーシングチーム)+1’21”
  8. 兼子博昭(スワコレーシングチーム)+1’23”
  9. 斎藤朋寛(RIDELIFEGIANT)+2’01”
  10. 合田正之(Cycleclub3UP)+2’23”

エリート女子 6周回

  1. 武田和佳(Liv)45’06”
  2. 今井美穂(Cycluclub.jp)+1’13”
  3. 宮内佐季子(Club La.sista Offroad Team)+1’42”
  4. 川崎路子(PAXPROJECT)-1Lap
  5. 須藤むつみ(ReadyGoJAPAN)-1Lap
  6. 橋口陽子(TEAM轍屋)-1Lap

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