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BIKE SHOP SNEL Trophy さいたま秩父シクロクロス2014レースレポート

BIKE SHOP SNEL Trophy さいたま秩父シクロクロス2014:埼玉県秩父市 

秩父名物のテクニカルな難コースをC1は鈴木 禄徳、L1は今井 美穂が共に圧勝!

初回大会から会場を埼玉県秩父市にある埼玉県青少年総合野外活動センターとし、今年で開催を重ねること12年目になる「ちちフェス」こと秩父サイクルフェスティバル。シクロクロスの実施は第2回大会からおこなっており、2006年の秋大会よりAJOCC公認レースとなってから当時は関東で唯一、開催していたシクロクロスとして運営を続けてきた。
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<レースの前には家族全員で参加の選手より選手宣誓!>

その後、時は流れGPミストラルが埼玉県・吉見を舞台としてシリーズ戦をスタート、さらに東京・お台場での都市型シクロクロスとなるシクロクロス東京、茨城シクロクロスの復活、湘南シクロクロスの発足、宇都宮シクロクロスなど、数々のAJOCC公認シクロクロスが関東地域でも立ち上がった。(ちょうど今大会の1週間後には、スターライト幕張も初開催された)

このような状況を鑑み、昨年まで「関東シクロクロス」という名前で実施してきた役目は終えたと考え、昨今自転車を自治事業に熱心な埼玉県と秩父市の活動も考慮し「さいたま秩父シクロクロス」という大会名に改めての第1回大会となった今大会。秩父の山の特設コースには「ちちフェス」名物のテクニカルな難コースに挑む多くのシクロクロス選手と、そのファンたちが集まってくれた。
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開催日の11月2日(日)の前日は雨が降り続けるなか、シクロクロスと同じコースを利用し3時間耐久MTBレースとシクロクロスチャレンジレースをおこなった影響もあり、レース当日は朝から晴天だったにも関わらずコースはスリッピーでバイクのコントロールが難しい状況。試走してる状況を見ていても、既にジャージを泥で汚している選手の姿もチラホラあり、この後のレースが楽しみになってくる。

レース当日、朝いちばんの「キッズMTBレース」で沸いた会場に、BIKE SHOP SNELの冠大会として開催の「さいたま秩父シクロクロス」第1レースとなる男子・カテゴリー1の出場選手たちが集合。暖かい秋の日が降り注ぐなか一斉に選手たちがスタート、まずはスタート直後のフラットなグラウンドの芝地を抜けて、山腹の傾斜地にある野外活動センター敷地の森林を抜けるシングルトラックが続く。前日の雨の影響のため泥のコースは、選手たちに高度なバイクコントロールの能力を問ううえ、滑りやすい登り区間は素早く降車する判断力も重要となる。
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<カテゴリー1のレーススタート!>

その素早い選択も必要なシクロクロスならではの難コースを、60分で競うカテゴリー1ではスタートから鈴木 禄徳(PAX PROJECT)がトップに立ち、その後ろを代田 和明(SNEL CYCLECROSS TEAM)が1周回完了時まではピッタリとつけていた。しかし、周回を重ねるごとに刻々と変わる路面状況に合わせるように展開が変わり、トップは変わらず鈴木が守るが、中盤から後続が江下 健太郎(じてんしゃPit)や北島 篤志(c-kirin.com)が順位を上げてくる。さらには残り3周回となったところで箭内 秀平(日本ろう自転車競技協会)が、江下、北島を抜きながら少しづつ順位をあげる。結果、カテゴリー1のトップは鈴木が終始守りきり優勝、2位に箭内、3位には一時、入賞圏内から落ちつつも最終周回で持ち直した江下が入った。
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<快調に走るC1レース・トップの鈴木>

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<2位に入った箭内はDeafサインでゴールイン!>

ゴール後に鈴木は「PAX PROJECTからスペシャルなホイールなど用意して挑んだのが上手くいった。更に、ちちフェスのコースは勝手知ったるということもあって気持ちよく走れた」とコメント。鈴木は「ちちフェス」でのシクロクロス通算4勝目となった。
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<C1の表彰、左より2位・箭内、優勝の鈴木、3位の江下>

続けて昼からおこなわれたのがカテゴリー2と女子L1のレース。同時にスタートした40分のレースで、男子のカテゴリー2はスタートから小俣 雄風太(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)と田中 忍(BOUNCE)が飛び出し、終始トップ争いを展開。中盤から小俣が追いすがる田中に差をつけて、優勝を飾った。3位には森下 奏(042-703-9122)が入賞した。
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<カテゴリー2スタート!直後から飛び出す小俣>

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<C2の表彰、左より2位・田中、優勝の小俣、3位・森下>

一方、女子最高カテゴリーとなるL1レースでは、スタートから今井 美穂(CycleClub.jp)がトップを守り、後続をまったく寄せ付けない走りで優勝を決めた。2位には橋口 陽子(TEAM 轍屋)が入り、ここまでがトップと同一周回となった。3位は今年からシクロクロス参戦を始めた伊藤 千紘(Ready Go Japan)が入った。
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<力強い走りで女子L1トップでゴールの今井、ゴールポーズは可愛く!>

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<L1表彰、左より3位・伊藤、優勝の今井、2位・橋口>

その後、おこなわれたカテゴリー3と女子L2は30分のレース。カテゴリー3では米山 修(チーム埼玉県人)と磯部 聡(CycleClub.jp)の2人が序盤からトップ争いとなったが、2周回目から米山が後続を引き離し優勝、規定によりカテゴリー3から2への昇格も同時に決めた。3位には小嶋 太郎(TeamARI)が入賞を果たした。女子L2では、岡田 香織(じてんしゃPit)が唯一、カテゴリー3のトップにラップされず、同一周回を走り切り優勝をした。
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<C3表彰、左より2位・磯部、優勝の米山、3位・小嶋>

最終レースとなった男子マスターズ・40分のレースでは、雨こそ降らなかったものの、深い霧のなかスタート。マスターズの名の通りベテラン勢の揃う中、羽鳥 和重と安陪 正道(cycleclub3UP)がスタートからトップ争いとなった。しかし2周回目から羽鳥の独壇場となり優勝を果たした。一方、伴 肇(臼杵レーシング)が周回を重ねるごとに順位をあげて最後には安陪を逆転、2位に伴、3位に安陪となった。
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<2位で見事ゴールした伴を称える、優勝の羽鳥>

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<マスターズ表彰、左より2位・伴、優勝の羽鳥、3位・安陪>

各レースの終了時には表彰式は速やかにおこなわれ、ちちフェス名物のシャンパンファイトならぬ「炭酸ファイト」とともに大会協賛各社提供の副賞贈呈、さらに豪華賞品の当たるジャンケン大会もおこなわれ、最後まで会場を大いに盛り上がった。
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<協賛各社提供の豪華賞品がもらえるジャンケン大会!>

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<朝いちばんで開催されたキッズレースの表彰式>

*今大会のレース結果は下記に掲載されております。
http://www.cyclocross.jp/results/2014/11/bike-shop-snel-trophy2014.html

*秩父サイクルフェスティバルおよび、さいたま秩父シクロクロス公式ホームページはこちらです。
http://rockmutsumi.web.fc2.com/kcso/

PHOTO:Sou Isobe, TEXT:Mutsumi "Ushi" Sudo

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